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苦海浄土9

水俣病が、この海辺の町ではなく、農村でおきていたとしたら、
この本も水俣病闘争のなりゆきも、
全く違ったものになっただろうと思います。

この国は律令制の昔から、税制もなにも全ての制度を
農村をモデルに、つくってきましたから、
農民はいやも応もなく管理されきってしまった感があります。

畑地もたんぼも土地というものは、全て誰かの持ち物です。
しかし、海は誰のものでもない。みんなのものという感覚です。
そもそも、そこがだいぶ違う。

漁村では、地引網でとれた魚は平等に分けるとか、
よくつれるポイントには順番でいくようにするとか、
素朴で公平なきまりが、長く生き延びていました。
ですから、同じ貧乏でも、
農民より漁民のほうが、ずっとのんきで明るいように
おもえます。

水俣ではもともと貧しかった上に、
病気が出れば、仕事はできない。
同じものを食べていますから、家族に何人も病人がでる。
症状の軽いものが、病をおして、重いものの看病をするという毎日。
次々に人が死んでいくという日々です。

とことん暗くなってもしかたのないような状況なのに、
なぜか、とんでもない明るさがあります。
水俣病を笑い飛ばす自虐ネタを含む、強烈なユーモア。

また、彼らは、海での暮らしに心から満足しており、
みんながみんな、海や魚への愛を語りだしたら止まらない!

次回は、本に登場するいろんな人の
〈海讃歌〉を書き抜いてみます。
2012年07月31日 | Comments(0) | 苦海浄土
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