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「鳥を探しに」

ひさびさに、新刊の本を買った。高い本だったけど
中は今時珍しく、二段に組んで字がぎっしり詰まっていて
650ページもある。
著者がおじいさんの描いた絵を使って
自ら装丁したという入魂のつくりも力強いので
思い切って買った。

詩人の平出隆の長編、小説というのかわからないけど。

著者のおじいさん(種作さんという)が翻訳した
未発表の文章と本人と思われる(左手堅)の
ドイツ遊学中の日々、日本でのおもに父(左手森市という)との
かかわりについての文章が二ページくらいずつ交互にはいっている。
これらが、読むうちに視覚混合のような感じで
混ざってきて、思いがけない充実感であった。

種作さんの訳文は、極地の動物分布だったり、
金を探す人々の冒険談だったりなのだけど、これもいいんだ。

平出隆の文章はさらっとしていて、静かで美しい。
読み終わったとたんに、2回目にかかっている。

仕事が進まない時は読書がすすんでしまって…
2010年05月27日 | Comments(0) |
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