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「食べごしらえおままごと」4

石牟礼さんはご自分のことを、
数字に弱い、機械に弱い、方向音痴、と、
いろんなところに書いています。
おそれながら、この部分についてはそっくり同じ私。
その私からみても、それぞれにかなり重症と思われます。
しかし、これがお母さんはるのさんからの遺伝であることは、
間違いない。

「朝からおみおつけにダシジャコが入っている。
「今日は何の日か、おまえの親さまの精進の日ぞ」
情けなそうに父がいう。

「わが親の命日もうち忘れて、俺が死んだらどうするつもりか」
父が本当に死んでしまって、柩に入れる直前のことである。
村では最後の土葬だったので、埋葬許可というものが必要だといって、
役場の人が見えた。

気の毒そうに母に向かって仏さまの生年月日を聞く。

「母は緑色の線香の束を手にしていたが、ひどく慌てて、あいている方の指をうろうろさせた。それから、あっと考えついたように、まさに柩にいれられようとしている死装束のつれあいを指した。
「あのう、そういうことは」
指さした手がまだ泳いでいる。
「そういうことは、全部、その人が…全部知っとりましたもんで、
わたしはなんも知らずにおりましたもんで」
しばらくはしんとなったが、忍び笑いが起こった。


このお母さん本当に可愛くて、
もちろん妖精気質もここからの遺伝と思われます。

石牟礼さんの話が続いたので、
ここらでおしまいにする。
私は「椿の海の記」をまた、読み出してるんだけど。
2013年11月24日 | Comments(0) |
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